NOT AUTHORITY, BUT ART. 〜常識に尻を向けろ。〜

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坂口恭平作品レポート

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常識に尻を向ける。その言葉を現代日本において率先して実践する稀有なる存在が坂口恭平氏だ。「0円ハウス」という発想、そして既存のシステムを破り捨てた独立国家づくりでも知られる彼が「モバイルガレージ」という作品でDASに参戦してくれた。蔦谷書店の狭間にお目見えした展示、それは一台のオーリスが尻を向けたスタイルで車庫入れしてあるという内容なのだが……鑑賞しながら「そうか、なるほど!!」と衝撃が走った。坂口氏はここで主体と客体とを華麗に逆転させ、ガレージが車輌の帰りを待つだけの不動のものであるとする固定観念を根底から覆してみせたのだ。もちろん材料は貰い受けた廃材などを駆使して「0円」を実現。キャスター付きなのでどこへでも転がしていけて、何時いかなるオーリスをも“尻を向けた”状態で包み込むことができる。つまり、ここでもやはりシステムに囚われず率先して自己を主張する“個”が出現しているのだった。(牛津厚信)